デイトレードを続けていると、ストキャスティクスやMACDを見てエントリーしたはずなのに、思うように勝てないという悩みにぶつかることがあります。自分では「条件通りに入っている」と感じていても、気づかぬうちに時間足のズレやトレンドの見誤りが重なっていることが多いです。
実際、短い時間足だけを見て判断してしまうと、上位のトレンドに逆らったエントリーになりやすくなります。たとえば、5分足でストキャスティクスが買いシグナルを出した瞬間に飛び乗っても、1時間足が下降トレンドなら、それは単なる戻り売りのタイミングだったというケースもあります。ストキャスティクスは勢いの鈍化を示す指標であって、トレンドの方向を確定するものではないため、短期足だけで判断するとダマシに遭いやすいのです。
MACDも同様に、ゴールデンクロスやデッドクロスをシグナルとして見ても、それが上位足の流れと逆向きなら反発の終わりに乗ってしまう危険があります。特にデイトレのように数十分から数時間のトレードでは、上位足である1時間足や4時間足の方向性を確認し、それに沿って短期足のシグナルを利用することが基本になります。上昇トレンド中なら、ストキャスティクスが売られすぎから反転するタイミングを買いエントリーに活かす。下降トレンド中なら、MACDが再びデッドクロスする瞬間を狙って売りを仕掛ける。こうした「上位足順張り・下位足タイミング取り」が最も安定しやすい考え方です。
もし複数の時間足で矛盾が生じているなら、無理にエントリーせず見送る判断も必要です。方向感が揃わない相場は、トレーダーにとってチャンスではなくリスクのほうが大きいからです。焦って入るよりも、「上位足のトレンドに下位足が一致する瞬間」を待つことが、結局は勝率を上げる近道になります。
デイトレの世界では、一つの指標だけで勝ち続けるのは難しいです。ストキャスティクスやMACDはエントリーの“ヒント”であって、トレンド全体の中でどう機能しているかを読むことが重要です。短期の上下動に惑わされず、より大きな流れを意識してシグナルを使うこと。それが、勝率を安定させるための最初の一歩だと思います。
