この季節になると行きたくなります。
長野県のビーナスラインは、ドライブやツーリングを楽しむ人にとって、まさに「絶景の宝庫」と言える場所です。全長約76kmにわたるこの高原道路は、四季折々の美しい景色が広がり、走るだけでも心が洗われるような爽快感が味わえます。
ビーナスラインの魅力とルート
ビーナスラインは、茅野市から白樺湖、車山高原、霧ヶ峰を経て美ヶ原高原へと続く高原道路です。途中でいくつかの分岐がありますが、今回は王道のルートと、そこから派生する見どころをご紹介します。
一般的には、中央自動車道の諏訪インターチェンジからアクセスし、茅野市街を抜けてビーナスラインに入ります。そこから白樺湖、車山高原、霧ヶ峰、そして終着点となる美ヶ原高原美術館を目指すのが定番のコースです。全体を走り抜けるだけでも約1時間半かかりますが、寄り道をしながらだと丸一日楽しめます。
絶景ポイント
- 白樺湖(白樺リゾート)
ビーナスラインの入り口近くに位置する白樺湖は、美しい白樺の木々に囲まれたリゾート地です。湖畔の散策やボート遊び、周辺施設でのアクティビティも楽しめます。湖から吹き抜ける風が心地よく、ドライブのスタート地点として最適です。 - 車山高原・車山山頂
ビーナスラインの中でも特に人気の高いエリアです。雄大な草原が広がり、夏にはニッコウキスゲなどの高山植物が咲き誇ります。山頂まではリフトで手軽にアクセスでき、そこからは北アルプス、中央アルプス、南アルプス、さらには富士山まで見渡せる360度のパノラマが広がります。特に天気の良い日の眺めは圧巻で、感動すること間違いありません。
- 霧ヶ峰高原
車山高原から美ヶ原高原へと続く途中にあるのが霧ヶ峰高原です。なだらかな起伏が特徴で、こちらも広大な草原が広がります。特に7月から8月にかけては、ニッコウキスゲの大群生が見られ、一面が鮮やかな黄色に染まる光景は息をのむ美しさです。八島湿原も近くにあり、散策路が整備されているので、高山植物を間近で観察できます。
- 美ヶ原高原(道の駅美ヶ原高原、美ヶ原高原美術館)
ビーナスラインの終点に位置する美ヶ原高原は、標高約2,000mの「天空の高原」です。道の駅美ヶ原高原からの眺めは素晴らしく、遠くアルプス連峰を望めます。気象条件が整えば、幻想的な雲海を見ることも可能です。美ヶ原高原美術館では、屋外展示された彫刻と自然の風景が融合したアートを楽しめます。美しの塔や王ヶ頭といったシンボルも立ち並び、トレッキングコースも充実しています。
立ち寄るべき名所
- 蓼科湖ビーナスラインから少し外れますが、蓼科高原の中心に位置する美しい湖です。湖畔にはホテルや美術館、飲食店などが点在し、落ち着いた雰囲気で過ごしたい方におすすめです。
- 北八ヶ岳ロープウェイ白樺湖からアクセスしやすい北八ヶ岳ロープウェイに乗れば、手軽に標高2,237mの坪庭(溶岩台地)まで上がることができます。高山植物が豊富で、散策路も整備されており、手軽に高山植物を楽しみたい方におすすめです。
- 道の駅ビーナスライン蓼科湖2020年にオープンした新しい道の駅で、ビーナスラインの入口付近にあります。地元の特産品やお土産が揃っており、休憩スポットとしても利用価値が高いです。
季節ごとの見どころ
ビーナスラインは、季節によって様々な顔を見せます。
- 春(5月~6月上旬): 新緑が芽吹き始め、爽やかな緑が広がる季節です。比較的気候も安定しており、心地よいドライブが楽しめます。
- 夏(7月~8月上旬): ニッコウキスゲをはじめとする高山植物が咲き乱れ、最も華やかなシーズンです。突き抜けるような青空と白い雲のコントラストが美しい時期でもあります。
- 秋(9月下旬~10月下旬): ススキの穂が揺れ、山々が赤や黄色に色づく紅葉の季節です。秋の澄んだ空気の中で見る景色は格別です。
ビーナスラインは、例年11月下旬から翌年4月中旬まで冬季閉鎖区間がありますので、訪れる際は事前に確認することが大切です。バイクで走行する場合は、特に寒暖差に注意し、防寒対策をしっかり行うようにしましょう。