明野のひまわり畑 北杜市明野サンフラワーフェス

山梨県北杜市の明野サンフラワーフェスは、ひまわり畑の中でも抜群に印象が強く残る場所だと思う。

東京都やその近郊でもひまわり畑は各地に点在しているけれど、背景の風景がどこか「のっぺり」していて、写真にしたときに主役になりきれないことが多い。それに対して明野のひまわり畑は、八ヶ岳や南アルプスの壮大な山並みが背景に広がり、ひまわりの黄色と山の深いブルーが絶妙なコントラストを生み出している。構図として完成されているというか、ただ立って眺めるだけでも感情が押し寄せてくるような景色です。

ひまわりは約40万本。数字だけ見れば他にも匹敵する場所はあるかもしれないけれど、この場所の魅力は規模よりも「光」と「風景との調和」にある。しかもこの地は全国屈指の日照時間を誇るだけあって、どこか明るさに包まれた雰囲気すら漂っている。目の前いっぱいに広がるひまわり、その先に凛とした稜線。その関係性が何よりも特別です。

関東近郊で本当に記憶に残るひまわり畑を探しているなら、明野という選択肢は、かなりいいとあると思う。人工的な演出に頼らず、風景そのものの力で魅了する場所だから、そういうところにこそ行く価値があります。

ひまわり畑でありがちな光景ですが、会場の中に「ひまわり畑」と大きく書かれたのぼりを立てるのは果たして意味あるのかと思う。訪れる人は「知ってて来る」か「偶然出会って驚く」かのどちらであり、突然絶景に出会えた時の感動は筆舌に尽くしがたいものがあります。

景色が十分に心に語ってくれているから、「ひまわり畑だぜ!すげーだろ!」と言わんばかりの文字情報で押しつけがましい演出をするのは、余計なお世話というものでしょう。

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