ガンタンクは地球連邦軍の試作型モビルスーツで、長距離砲撃に特化した設計が特徴です。両肩には120mm低反動キャノン砲、両腕には40mm4連装ボップ・ミサイル・ランチャーを備えており、設定上は260kmという途方もない射程距離を持っています。ただし、ミノフスキー粒子の影響で実戦ではその射程を活かすのは難しかったとも言われています。
上半身が人型、下半身がキャタピラという特異な形状は、戦車とモビルスーツの中間的な存在とも取れます。射程を除けば被弾面積や射撃の安定性などあらゆる面が戦車に劣る気がするし、立体機動性や接近戦においては他のモビルスーツに勝ち目無しという残念な子。
特にテレビアニメではホワイトベースの一員として活躍していたものの、劇場版三部作では出番が削られたこともあり、影の薄い存在になっています。
08小隊ではグフ・カスタムに対してまったく太刀打ちできず、頭部をぐりぐりされるな無惨な姿を見せており、そうした描写もあってジムと並び都合のいいやられ役と感じられることが珍しくありません。
ガンダム、ガンキャノンは「フェイスデザイン」や「両肩の大砲」など、のちのガンダムシリーズにおいてもその特徴を引き継いだ機体がいくつも登場していますが、ガンタンクだけは中々刷り直しがされていないですよね。
(一応ガンダム00でリボーンズタンクという機体がデザインされたが、本篇ではしっかりボツとなっているw)
適切な運用ができればガンダムを差し置いてホワイトベース最強の矛と成り得たものの、ミノ粉という技術革新により長所を抹殺された悲しき“超兵器”、それがガンタンクだったのかもしれません。