ミラノから帰りの飛行機にのるまでもう数日しかない。
イタリア来て2週間になるが、思い返してみれば「ここ数日は海ばっかで山側見てねぇな」ということで、ジェノバから北上。
スイスとの国境付近にある「ストレーザ」という街に足を延ばしてみました。
ここは「マッジョーレ湖」というイタリアで二番目にでけぇ湖のほとりの街です。湖の面積は212平方キロ。日本の湖と比較するのはちょっと難しいが、670平方キロの琵琶湖よりは全然小さく、167平方キロの茨城の霞ケ浦よりは一回り大きい。そんなサイズ感。
イタリア人は北方に行くほど民度が高いというウワサに違わず、街はゴミもほとんど落ちておらず、街の人の雰囲気も穏やかであります。鳥は狂暴ですね。湖面を眺めていたら変な鳥(知らんけど多分白鳥)に靴を齧られました。
んで、ストレーザに来たら必ず寄るべきと言われるマッジョーレ湖の「ベッラ島」へ行ってみました。
名前が超デジャブだと思ったら、序盤に訪れた伊国南端シチリアの「タオルミナ」にも「ベッラ島」があったことを思い出す。別に偶然でベッラ島に対する思い入れはないのだが、イタリア旅行はベッラに始まりベッラに終わる感じになってますね。
ベッラ島には「ボロッメオ宮殿」という素敵な建物(内部撮影禁止)があります。
二週間以上にわたりイタリアの建物を内外から見てきましたが、「ボロッメオ宮殿」の内観は独特すぎて衝撃的でした。
ここにはバロック建築の傑作と言われる大理石を貝殻で装飾したグロッタ装飾が施されており、リトルマーメイドの世界か、あるいは西洋の竜宮城かというような、海中にいる如きの強烈な錯覚を訪問者に植え付けます。
この土地に嫁いできた孤独な人魚のお姫様が、故郷を思い出せるようにとこの部屋を作ったのだろうか?そんな妄想をしながら島をあとにしました。
空想中の海底文明の世界が具現化されているので、ファンタジー作品が好きならぜひ一度ボロッメオ宮殿へと訪れていただきたい。
イメージ的に近いのは何だろう?FF7に出てくる「わすらるる都」みたいな空間だという比喩がしっくりくるかもしれない。
なお、マッジョーレ湖の北方はスイス領となっており、あの山のすぐ向こうへ行けば「世界の車窓から」でおなじみのスイス列車の旅が楽しめるわけだが、時間が、、、帰りの飛行機さえ予約していなければなぁ。
北の地の魅力に後ろ髪を引かれつつも、空港を目指しミラノへと向かうのでした。